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【小さいのに超高音質なDAC】iFi audio GO bluのレビューと魅力を解説

2022年11月6日

GO bluの外観

なべちゃん【nabechag】

関西在住40代の2人の子持ち、西日本を中心に仕事で飛び回っている。 高校は京都、大学は大阪、就職は関東、回り回って今は関西に居住中。 趣味は家電量販店巡りとホームセンター巡りと旅行、そして投資。 嫌いなものは虫。 自分の生活が少しでも良くなればと、日々情報を模索中。 ※トップページの写真は故郷の天橋立

こんにちは、なべです。

皆さんは音楽をどのような方法で楽しんでいますか?

最近では手軽で便利な完全ワイヤレスイヤホンを使われている方が非常に多いと思います。僕もその1人ですが。

iPhoneのイヤフォンジャックが廃止され、有線のイヤホンを接続するには別途アダプターが必要なことから、AirPodsに代表される完全ワイヤレスイヤホンがやっぱり便利です。

とは言え、やっぱり高音質で音楽を聴きたいとなればこだわりの有線イヤホンを使いたいもの。

そこで登場するのが、有線イヤホンをスマートフォン等にBluetoothで接続するための機器、Bluetooth対応DACです。

ところが最近ではBluetoothに対応したDACが沢山発売されていますし、価格もそこそこしますので、どれを選んで良いのか分かりにくいですし失敗したくないですよね。

Bluetooth対応DACは僕も何個か買ってためしてみましたが、その中でもiFi audio(アイファイ オーディオ)から発売されている、Bluetooth対応DACの「GO blu」は本当に音が良くて、このジャンルでの最適解であると僕は思います。

今回はこの「GO blu」の魅力について、他の機器や組み合わせと比較しながらお伝えいたします。

この記事はこんな方におすすめ!

  • Bluetooth対応DAC選びで失敗したくない人
  • iFi audio GO bluを検討している人

1.iFi audio(アイファイ オーディオ)とは

iFi audio(アイファイ オーディオ)とは、イギリスのハイエンドオーディオメーカーである「AMR」という会社が母体となっていて、一般消費者向けに比較的価格を抑えた製品を手がけているブランドになります。

AMRで培った技術を再投入することで、高品質かつ開発費を抑えた製品の製作が可能となっているとのことです。

iFi-audioの音質の良さは折り紙付きですね。

2.GO bluの概要

iFi-audioのGO bluについてまとめました。

2−1.スペック

GO bluのスペックで気になる点をまとめました。

  • DACチップ:CS43131(シーラス・ロジック社製)
  • Bluetoothチップ:QCC5100シリーズ(村田製作所製)
  • 入力:Bluetooth、USB-C(〜24bit/96kHz)
  • 対応コーデック:SBC、AAC、apt-X、apt-X HD、apt-X Adaptive、apt-X LL、LDAC、HWA/LHDC
  • 出力:3.5mmヘッドフォン出力、4.4mmフルバランスヘッドフォン出力
  • バッテリー容量:450mAh
  • 再生時間:連続再生最大8時間
  • サイズ:幅34mm×高さ55mm×厚み13mm
  • 重量:27g
  • 保証期間:12ヶ月

DACチップはシーラス・ロジック社の「CS43131」製、低電力と高い再現性を両立した高性能なDACチップです。

Bluetoothチップは我らが日本の村田製作所製、日本企業の技術が盛り込まれているのも嬉しいところですね。このQCC5100シリーズも超低消費電力設計です。

対応コーデックは幅広い規格に対応しており、ここでも高音質に貢献しています。付属のUSB-C to USB-Aケーブルを使用することで直接接続することも可能です。

出力は3.5mmの通常のヘッドフォン出力に加えて、4.4mmバランス出力にも対応しています。昔は2.5mmバランス出力が主流だったようですが、現在のトレンドに合わせた出力方式になっています。これを機に4.4mm試してみたいですね。

再生時間は連続8時間と他メーカーの最新機種と比較すると短めですね。iFi-audioのホームページを見ると「パリからニューヨークに行ってもまだ余裕があります」と書いています。売り方の妙ですね、悪く言うと物は言い様ですが。本体の充電時間は約40分です。

サイズは消しゴムの「まとまる君」より一回り大きいぐらいです。重さも「まとまる君」ぐらいです。こんな小さいのに高音質なのは凄いですね。

保証期間は一般的な12ヶ月(1年間)です。

2−2.外観

GO bluの外観です。

GO bluの外観
GO bluの正面

アンティーク調のデザインと色が所有欲を満たしてくれます。メカメカしくない見た目が良いですね。

本体が非常に小さいので、イヤホンケースの中に入れてイヤホンと一緒に持ち歩くことも可能です。

イヤホンケースとGO blu
イヤホンケースとGO blu

持って行く荷物が増えないのは非常に有り難いですね。

GO bluの側面
GO bluの側面(ボリュームノブ側)

GO bluの向かって右の側面です。一番上がボリュームノブで「ifi」のロゴ部分がボタンになっています。

GO blu側面
ボリュームノブのアップ

このボリューム部分もカッコいいですね。機械式時計のリューズのデザインを取り入れているみたいです。実にお洒落ですね。

ボリュームダイヤルの下に有るボタンがサウンドエフェクト設定切替とベアリングボタンになっています。

このGO bluは「Xspace」と「XBass」という2種類のサウンドエフェクトが搭載されていて、ボタンを押すごとに<X Bass→X space→X Bass+X space→なし>というふうに切り替えられるようになっています。

  • X Bass:低音の豊かさが少し増す
  • X space:音の開放感が少し増す

この機能はデジタル処理ではなくアナログ回路によって実現しているそうです。

GO bluの側面
GO bluの側面(反ボリュームノブ側)

反対側は電源ボタンで長押しでON/OFFできます。2回押すと現在接続されているコーデックをアナウンスします。

GO bluの裏面
GO bluの裏面

裏側には色んなシールが貼ってあります。ハイレゾにも対応しています。

GO bluの上面
GO bluの上面

GO bluの上面には真ん中に4.4mmバランス出力で右側が3.5mm出力が配置されています。左側の白いものがLEDでサウンドエフェクトとBluetooth接続時のステータスを表示します。

サウンドエフェクトの表示ステータスは下の通り

  1. 黄色:XBass
  2. シアン:Xspace
  3. 白色:XBass+Xspace
  4. 無灯:なし

Bluetooth接続時の表示ステータスは下の通り

  1. なし:Bluetooth接続済み
  2. 青色点滅:Bluetooth接続待機中
  3. 青/赤点滅:ベアリング中
GO bluの下面
GO bluの下面

GO bluの下面にはUSB-Cポートは備わっており本体の充電とプレーヤーとの直接接続に使用します。

一番右の穴がマイクで、直ぐ左の白いものが電池残量を表示するLEDです。一番左の穴はリセットボタンで、3秒長押しで工場出荷時の状態にリセットします。

3.GO bluを使った感想

それでは実際にGO bluを使ってみた感想をお伝えします。曲の再生はいつもお世話になっているiPhoneのApple Musicを使って聞き比べしました。※あくまで素人レベルの僕の耳での感想になります

使用するイヤホンは僕の愛機であるこちら

  • Sennheiser(ゼンハイザー)IE80S:ダイナミックドライバー
  • Shure(シュア):SE846:4BAドライバー

接続は次の機器を使って行います。

  • Accessport Lite L(ADV.):lightning 直差し
  • AT-PHA55BT(オーディオテクニカ):Bluetooth接続
  • GO blu(iFi-audio):Bluetooth接続・lightning接続

3−1.IE80S+Accessport Lite L

IE80SとAccessport Lite L

やはりゼンハイザーというべきか、豊かな低音を気持ちよく聴かせてくれます。Accessport Lite Lにも小型DACチップが搭載されているので、IE80Sの実力と相まってとても良い音です。

3−2.IE80S+AT-PHA55BT

IE80とAT-PHA55BT

次はこの組み合わせで試してみます。iPhoneとの接続がAAC接続であるということが災いしてか、Accessport Lite Lとの組み合わせと音質に大きな違いは有りませんでした。

3−3.IE80S+GO blu

IE80S+GO blu

本命のGO blu登場です。先ほどまでの組み合わせと比較して、全体的にクリアで澱みが無くなったように感じました。全体的な音質が底上げされているような印象で、僕の耳にもはっきりと違いが分かりました。サウンドエフェクト機能を使うと音質に影響を与えない範囲で自然にエフェクトが掛かるので、また違った味付けを楽しむことができます。曲やイヤホンの好みに合わせて簡単に切り替えらるのが良いですね。

3−4.SE846+Accessport Lite L

SE846+Accessport Lite L

次はシュアのフラグシップモデルであるSE846をAccessport Lite LでiPhoneに直差しして聴いてみました。

SE846は高音・中音・低音のバランスが抜群で、BAらしい全体的にクリアなサウンドが特徴かと思います。

この組み合わせでも十分SE846の良さを生かせています。ADV.のAccessport Lite Lなかなか良いですね。

3−5.SE846+AT-PHA55BT

SE846+AT-PHA55BT

続いてはSE846とAT-PHA55BTの組み合わせです。これで聴くと更に音のクリアさが増して、モヤが一気に無くなったような印象です。IE80Sとの組み合わせでは直差しとあまり違いが分からなかったのですが、聴き比べてみると意外と変化を感じますね。

3−6.SE846+GO blu

SE846+GO blu

SE846とGO bluの最強タッグです。この組み合わせだとAT-PHA55BTでのクリアさに加えて低音の量感が増し、全体的なバランスが明らかに良くなっています。AT-PHA55BTでも十分良い音に感じましたが、更に音質が良くなるのをはっきり感じ取れるのは凄いですね。

ただ1点気になるのは、無音状態の時に「サー」というホワイトノイズが目立つところです。インピーダンスが16ΩのIE80Sでは気になりませんでしたが、SE846はインピーダンスが9ΩとIE80Sより小さいので、よりホワイトノイズが発生しやすくなります。曲が始まると分からなくなりますが。

3−7.SE846+GO bluでiPhoneへ直接接続

最後にSE846+GO bluをiPhoneへ直接接続して聴いてみました。

iPhoneへの接続はApple純正の「Lightning-USBカメラアダプタ」を使用します。

Lightning-USBカメラアダプタ

これと付属のUSB-C to USB-Aケーブルを組み合わせてiPhoneに接続します。

GO bluをiPhoneに直接接続

この組み合わせでSE846を使って聴いてみましたが、Bluetooth接続での音質と大差はないように感じました。変わらず良い音です。僕が気づけた変化点としてはBluetooth接続時のホワイトノイズが少し減ったような気がしました。

接続方法の組み合わせで音質が激変するかもしれませんが、とりあえずこの組み合わせでは大きな違いは感じ取れませんでした。

4.GO bluのいいところ

僕が感じたGO bluのいいところです。

本体が小さくて持ち運びが容易

音質の良さと同じぐらいのメリットが本体サイズの小ささですね。これだけ小さいと持ち運びが苦になりませんし、イヤホンケースの中に一緒に収納できるので荷物が増えません。出張等の電車移動中に使うのも良いですね。

豊富なコーデックに対応

様々な高音質コーデックに対応しているので、対応したプレーヤーやスマートフォンを使えばBluetooth接続でも高音質に音楽を楽しむことができます。iPhoneはまだAACにしか対応していないので、次期iPhoneは是非この部分も強化してほしいですね。

イヤホンの特製を生かしたまま全体的な音質が向上する

GO bluの最大の魅力はやはり気軽に高音質な音楽を楽しめるところですね。

音楽のサブスクや動画の音も気軽に高音質化

iPhoneをはじめ各社スマートフォンにBluetoothで気軽に接続できるので、SpotifyやApple Music等の音楽サブスクサービスやYouTube等の動画も高音質に楽しむことができます。音楽はスマホでサブスクを使って聴いてる方が非常に多いと思いますので、ここの音質が底上げされるのは非常に有り難いです。

ボリューム調整がし易い

大きなボリュームノブが搭載されているので、プレーヤーを取り出さなくても直ぐにボリューム調整ができます。ノブを回したときの感触も良い感じです。

USB DACとしても使用可能

Bluetooth接続だけでなくUSB経由で有線接続できるので、Bluetoothが搭載されていない機器であってもUSBで接続できれば、ポータブルアンプとしても使うことが出来ます。

サウンドエフェクト機能が秀逸

「XBass」や「Xspace」といったアナログ信号改善回路による自然なエフェクトを、ボタン1つで簡単に切り替えて楽しむことができます。イヤホンや気分によって気軽に変更できるのが良いです。

アンティーク調の落ち着いたデザイン

機械的な近未来デザインも好きですが、GO bluのような高級感のあるアンティーク調のデザインは所有欲を本当に満たしてくれます。

5.GO bluの気になったところ

僕の感じたGO bluの気になるところです。

ホワイトノイズが少し目立つ

特にSE846のような低インピーダンスのイヤホンではホワイトノイズが少し目立ちます。聴き比べに使用したAT-PHA55BTでは気にならなかったので、ここは少し残念なポイント。とは言え、曲を聴いている時には気にならないので、GO bluの魅力が損なわれるほどのデメリットでは有りません。

純正ケースが高い

GO bluには付属で橙色の収納ポーチが付いてきます。この収納ポーチも質感は高いのですが、使用中の傷等から保護する為にもケースに入れて使いたいところ。他メーカーのDACには最初から専用ケースが付属しているものも有りますが、GO bluの場合は純正ケースは別売りになります。価格を調べると¥6,600円!、本革製とはいえとても高いです。いや〜、ちょっと流石に手が出ないですね。

本体にクリップがない

本体が非常に小さいのでポケット等にクリップで挟んで使いたいところですが、GO blu本体にクリップは備わっていません。ただ、純正ケースにはクリップが搭載されています。クリップの為だけに純正ケースを購入するのはちょっと・・・。

付属のケーブルがUSB-C to USB-Aのみ

有線接続する場合、接続する相手の機器がUSB-Cポートだと付属のケーブルでは接続することが出来ません。iPhoneもしかりです。ただ、このGO bluについては基本Bluetoothで接続して使用すると思うので、この点についてはあまりデメリットにはなりません。どうしても有線接続したい場合は、環境に応じたケーブルを別途用意する必要があります。

本体が高い

高いものは良いとのことで、本体価格¥29,700円とこの手のガジェットにしては少しお高め。気軽に購入するには少しハードルが高いですが、ひとたび手に入れれば相応の満足感を得られること間違いなしです。

 

6.GO bluはBluetooth対応DACの最適解

以上、GO bluのレビューを僕の目線でお伝えしました。

Bluetooth接続に対応したDACは安いものから高いものまで色々種類がありますが、GO bluは利便性と音質を高いレベルで両立したとても満足度の高い逸品でした。もちろんGO bluよりも価格が高くて音質や機能性が上ものは沢山存在するとは思いますが、全ての要素が丁度良くまとまったこの製品が1つの最適解になり得ると思います。

GO bluをおすすめできる方
  • 普段スマートフォンで音楽のサブスクを使っていて、手軽に高音質にしたい方
  • 高音質で音楽を聴きたいが、荷物を出来るだけ増やしたくない方
  • 昔使っていたお気に入りの有線イヤホンを高音質のままBluetooth化したい方

この先もGO bluを使い込んでいきながら、音楽の魅力に浸っていきたいと思います。

ありがとうございました。

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なべちゃん【nabechag】

関西在住40代の2人の子持ち、西日本を中心に仕事で飛び回っている。 高校は京都、大学は大阪、就職は関東、回り回って今は関西に居住中。 趣味は家電量販店巡りとホームセンター巡りと旅行、そして投資。 嫌いなものは虫。 自分の生活が少しでも良くなればと、日々情報を模索中。 ※トップページの写真は故郷の天橋立

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